サツキマス

百科事典マイペディア 「サツキマス」の意味・わかりやすい解説

サツキマス

サケ科の魚。サツキマスは降海型の名称で,同一種の河川型はアマゴという。酒匂川以西の本州太平洋側,四国,九州の瀬戸内海側に分布。体色は銀白色で体側に朱点があるが,個体変異が著しく無斑になるものも少なくない。アマゴは河川の上流域にすみ,生態はヤマメとほぼ同じ。降海するものの大部分は雄である。海に下ったサツキマスのうち,よく肥ったものは,俗にタイコマスとも呼ばれる。4〜5月に遡上し,産卵期は10〜11月。アマゴでは全長30cmを超えるものはまれだが,サツキマスは通常35〜40cm,まれに50cmを超える。6〜7月のアマゴはきわめて美味で,バター焼きや塩焼きにして賞される。渓流釣りの対象魚として,人気も高い。サツキマスの漁獲量は多くはないが,長良川ではまとまってとれ,最高級魚扱いされる。このため河口堰の建設のさいには,この魚の保護が大きな争点となった。準絶滅危惧(環境省第4次レッドリスト)。なお,サツキマスとビワマスを同一種とする説もある。

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小学館の図鑑NEO[新版] 魚 「サツキマス」の解説

サツキマス
学名:Oncorhynchus masou ishikawae

種名 / サツキマス
目名科名 / サケ目|サケ科
解説 / 水温20℃以下の川にすみ、秋に全長20cmほどで海に下ります。小魚などを食べ、初夏に約35cmで川にもどります。陸封型をアマゴといいます。
別名 / アマゴ、カワマス、タナビラ
全長 / 35cm(降海型)
分布 / 九州北東部~神奈川県
人との関わり / 食用。つり魚
絶滅のおそれのある種 / ★

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