サットンフーの墳墓(読み)サットンフーのふんぼ(英語表記)Grave of Sutton Hoo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サットンフーの墳墓」の意味・わかりやすい解説

サットンフーの墳墓
サットンフーのふんぼ
Grave of Sutton Hoo

1939年に発掘された,イギリス,サフォークサットンフーにある初期アングロ・サクソン王侯の墓。エーセリアー王 (?~654) の墳墓ともいわれる。装備された舟が発見され,叙事詩ベーオウルフ』に述べられた舟による埋葬実例として貴重。木材は腐食してしまって明らかではないが,全長 24mほどの手漕ぎボートであったらしい。6世紀末から7世紀初頭のビザンチンの銀器をはじめ,メロビング朝の貨幣,各種武器,金・銀・銅器の副葬品が発見され,17世紀以後発掘されたアングロ・サクソンの墳墓のうち,最も豊かなものの一つに数えられる。出土品は大英博物館に所蔵されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android