日本大百科全書(ニッポニカ) 「サン・テブルモン」の意味・わかりやすい解説
サン・テブルモン
さんてぶるもん
Charles de Marguetel de Saint-Denis de Saint-Evremond
(1613―1703)
フランスの批評家。ノルマンディー生まれ。フロンドの乱の間、終始王党派に属し宰相マザランに重用されたが、反国王的な『クレキー伯への手紙』Lettre au marquis de Créqui(1659)が発覚してイギリスへ亡命、この地で生涯を終えた。『アカデミストの喜劇』Comédie des académistes(1650)、『ローマ人の多様な天分に関する考察』Réflexions sur les divers génies (1662)など多くの著作がある。その自由思想家的な鋭さは18世紀の哲学者の先駆をなした。
[目黒士門 2015年5月19日]