サンモリッツ・オリンピック冬季競技大会(読み)サンモリッツ・オリンピックとうききょうぎたいかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

サンモリッツ・オリンピック冬季競技大会
サンモリッツ・オリンピックとうききょうぎたいかい

スイスサンモリッツで開催された,第5回オリンピック冬季競技大会。1948年1月30日から 2月8日まで行なわれ,28ヵ国から 669人の選手が参加した。第2次世界大戦の影響で 1940年と 1944年の冬季大会が中止されたため,12年ぶりの開催となった。多くの国が資金面でも施設の面でもオリンピックの準備が困難な時代だったが,中立国で戦争被害のなかったスイスのサンモリッツが開催地に選ばれた。敗戦国のドイツと日本は招待されなかった。大会の花形はフランス人アルペンスキー選手のアンリ・オレーユで金メダル 2個と銅メダル 1個を獲得した。男子フィギュアスケートでは,ディック・バットンがアメリカ合衆国に初めての金メダルをもたらした。1928年の大会以来競技種目からはずされていたスケルトンが今大会で復活したが,安全面を理由にその後 2002年のソルトレークシティー・オリンピック冬季競技大会まで実施されなかった。アイスホッケーではアメリカが 2チームを派遣する事態が起こった。国際オリンピック委員会 IOC当初双方失格としたが,最終的にスイスのオリンピック委員会はアメリカ・アマチュアホッケー協会が推薦するチームの参加を認めた。

サンモリッツ・オリンピック冬季競技大会
サンモリッツ・オリンピックとうききょうぎたいかい

スイスのサンモリッツ(ザンクトモリッツ)で開催された,第2回オリンピック冬季競技大会。1928年2月11日から 19日まで行なわれ,ドイツは第1次世界大戦後初めて参加を許された。サンモリッツはヨーロッパのスキーリゾートとして知られていたが,大会期間は悪天候に見舞われた。フェーン現象によって日中気温が 24℃以上になる日もあり,いくつかの競技日程が変更され,スピードスケート 1万mはレース途中で中止となった。スピードスケートではフィンランドのクラス・ツンベルグが,ノルディックスキーではノルウェーのヨハン・グロットムスブラーテンの活躍が目立った。ノルウェーの 15歳のソニアヘニーは,女子フィギュアスケートで初優勝した。本大会で初めて,サンモリッツ地方で普及しているスケルトンが競技種目に加わった。日本は 6人のスキー選手を派遣し,冬季大会に初参加した。

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