…優雅な落着きをもつ半円形アーチ,正確な比例をもつコリント式オーダー,ペンデンティブ・ボールトなど古典建築を特徴づけていた典型的造形要素を,単なる細部の模倣に終始せず,所要建築物の構造的必然性と意匠的要求を理解したうえで合理的に用いた点で,一連の建築作品はルネサンス建築の輝かしい出発点となった。サン・ロレンツォ教会旧聖器室,パッツィ家礼拝堂によく示されるように,トスカナ地方特産の暗青灰色砂岩(ピエトラ・セレーナ)の構造部材と白いしっくい仕上壁とが好んで対比的に用いられ,建築の構造と骨格は内装意匠とのあいだに精妙な調和を保っている。この2作品は,いずれも頂塔付き円錐屋根でおおわれ,屋根裏にリブをもつ傘形ドームを架構するが,これは構造的にきわめて合理的な円蓋であった。…
…15~18世紀にフィレンツェを中心に栄えたイタリアの財閥(図)。ルネサンス芸術の保護者の家系としても知られる。メディチ家繁栄の基礎を置いたのはジョバンニ・ディ・ビッチ・デ・メディチGiovanni di Bicci de’ Mediciで,彼は銀行を興し,教皇庁との商取引をてこにこれを一流に育てた。しかしメディチ家がフィレンツェに君臨するのは次のコジモ(C.de’メディチ)の代で,コジモはアビニョン,ロンドンなど国外に多くの支店を出し,政治状況を積極的に利用して莫大な富を築き,メディチ銀行はヨーロッパ屈指の大銀行に成長した。…
※「サンロレンツォ教会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新