メディチ家礼拝堂(読み)メディチけれいはいどう(英語表記)Cappella Medicea

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メディチ家礼拝堂」の意味・わかりやすい解説

メディチ家礼拝堂
メディチけれいはいどう
Cappella Medicea

イタリアのフィレンツェにあるサン・ロレンツォ聖堂付属礼拝堂。1520~34年,教皇レオ10世と枢機卿ジュリオ・デ・メディチ(→クレメンス7世)の依頼でミケランジェロが制作した。新聖器室とも呼ばれる。ウルビノ公ロレンツォ(→ロレンツォ・ディ・ピエロ・デ・メディチ),ヌムール公ジュリアーノ(→ジュリアーノ・デ・メディチ)の墓碑で有名。室内はフィリッポ・ブルネレスキ設計による旧聖器室の形を踏襲,3層からなる。正面の祭壇に巨大な聖母子像を安置,その左右の壁面に 2人の公国君主の墓碑を配する。二つの墓碑はそれぞれ 3体の寓意像からなり,一方には『夜明け』の女性像と『夕暮れ』の男性像の上に『考える人』と呼ばれるロレンツォ像,もう一方には『昼』の男性像と『夜』の女性像の上に『行動の人』と呼ばれるジュリアーノ像がピラミッド状に配されている。(→メディチ家

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