シアド・バーレ(その他表記)Siyad Barre, Muhammad

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シアド・バーレ」の意味・わかりやすい解説

シアド・バーレ
Siyad Barre, Muhammad

[生]1919. ソマリア,ルー
[没]1995.1.2. ナイジェリア,アブジャ
ソマリアの軍人,政治家。植民地時代の 1941年,警察隊に入隊。その後イタリアの士官学校へ留学し,52年に卒業して同国陸軍少尉に任官。 60年7月ソマリア共和国の独立後,同国陸軍に転じ,大佐階級を得て陸軍副司令官に就任。 65年准将,66年少将に昇進。 69年 10月 A.シェルマルケ大統領が暗殺された直後,軍と警察による無血クーデターが成功し,最高革命評議会議長に就任。憲法を停止し政党を禁止するとともに国名をソマリア民主共和国と改め,自立,自助,社会正義の3原則に立脚した社会主義社会の建設を目指すことを宣言。 74~75年アフリカ統一機構 OAUの議長をつとめた。 76年大統領に就任し,唯一の政党であるソマリア社会主義革命党を創設,党首 (書記長) となった。 80年1月大統領に再選,外相兼務。 86年 12月には3選されたが,88年以降反政府勢力のゲリラ闘争が激化し,91年1月統一ソマリア会議 USC部隊に首都を占領され,失脚した。

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世界大百科事典(旧版)内のシアド・バーレの言及

【ソマリア】より

…しかし国家建設は容易に進まず,大ソマリア主義も一頓挫をきたしたために,国内の不満はしだいに増大し,69年10月シェルマルケ大統領は暗殺された。同月,新大統領がまだ選出されないうちに軍部が無血クーデタを起こし,シアド・バーレ将軍Muḥammad Siad Barre(1919‐95)を議長とする最高革命評議会が政権を握った。同評議会は憲法を停止し,国名をソマリ民主共和国と改めた。…

※「シアド・バーレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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