シチェープキン(読み)しちぇーぷきん(英語表記)Михаил Семёнович Щепкин/Mihail Semyonovich Shchepkin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シチェープキン」の意味・わかりやすい解説

シチェープキン
しちぇーぷきん
Михаил Семёнович Щепкин/Mihail Semyonovich Shchepkin
(1788―1863)

ロシア俳優。クールスク県の農奴の息子で、農奴劇場の芝居を見て育ち、幼時から各地のアマチュア劇団の舞台に出演、17歳で職業的な俳優になる。1821年に解放され、翌年モスクワの舞台にデビュー、23年からマールイ劇場に加わった。以来40年間性格俳優として、『知恵の悲しみ』のファームソフ、『検察官』の市長など数々の名舞台をつくるとともに、ロシアにおけるリアリズム演技の創始者として活躍し、俳優教育の面でも大きな足跡を残した。マールイ劇場は「シチェープキンの家」とよばれ、スタニスラフスキーも彼の伝統に学んでいる。

[中本信幸]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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