シッポゴケ(読み)しっぽごけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シッポゴケ」の意味・わかりやすい解説

シッポゴケ
しっぽごけ
[学] Dicranum japonicum Mitt.

コケ植物シッポゴケ科の1種。山地の半日陰地の腐植に富む地上などに大きな群落をつくる。茎の高さ8~10センチメートルで、白色の仮根で覆われる。葉は細長い披針(ひしん)形で、8~10ミリメートルの長さ。胞子体は1本。日本各地のほか、朝鮮半島、中国にも分布する。

 なお、シッポゴケはシッポゴケ属の種類の総称としても使われる。日本には約20種が知られている。オオシッポゴケD. nipponenseは茎に褐色の仮根をたくさんもち、シッポゴケよりはやや小形。カモジゴケD. scopariumは褐色の仮根をもち、高さ2~7センチメートル。両種とも日本全国に普通にみられ、庭園に植えられることもある。

[井上 浩]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

春闘

春の時期に労働組合が一斉に賃上げ、労働条件の改善に関する交渉を行なうこと。欧米では、産業別に強力な労働組合が存在し、それらが労働条件改善への闘争を繰り広げて成果を得てきた。だが、日本では企業ごとに労働...

春闘の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android