シトクロムP450(読み)シトクロムピーヨンゴゼロ

化学辞典 第2版 「シトクロムP450」の解説

シトクロムP450
シトクロムピーヨンゴゼロ
cytochrome P450

略称P450.活性中心プロトヘム,すなわちプロトポルフィリンⅨの鉄錯体をもち,その還元型が一酸化炭素と結合すると,450 nm 付近にソーレー帯とよばれる強い吸収を示す一群のタンパク質の総称.分子量は45000~60000.多くの動物,植物組織,かび,酵母のミクロソームに存在する.ヘム鉄にはシステイン残基のチオラートイオンが配位している.また,休止状態でヘム鉄は三価,低スピン,六配位構造をしている.分子状酸素とNADHまたはNADPHに由来する2個の電子を用いて有機基質への酸素付加を行うモノオキシゲナーゼとしてはたらく.種々のステロイドホルモンやプロスタノイドの合成・分解反応,脂肪酸のω酸化,外来薬物や有害物質の酸化的解毒反応において重要な役割を果たしている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「シトクロムP450」の解説

シトクロムP450

 還元型で一酸化炭素と結合すると450nm付近にソーレ帯を示すプロトヘムタンパク質の総称.薬物など物質の酸化を触媒する酵素として機能するものがある.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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