ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シミティス」の意味・わかりやすい解説
シミティス
Simitis, Konstantinos
ギリシアの法学者,政治家。首相(在任 1996~2004)。フルネーム Konstantinos Georgiou Simitis。弁護士で著名な左翼政治家であるゲオルギオス・シミティスの息子として生まれた。1959年ドイツ連邦共和国(西ドイツ)のマールブルク大学で法律学の学士号と博士号を取得。1961~63年ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスでも学んだ。軍事政権に抗して反政府地下活動に参加したが,逮捕を逃れるため 1969年西ドイツへ亡命。1974年に軍事政権が崩壊するとギリシアへ帰国し,全ギリシア社会主義運動 PASOKの設立に参加した。1977年パンテイオ大学商法学教授に就任。1996年1月アンドレアス・パパンドレウ首相の辞任をうけ,後任に選出された。2000年4月の総選挙でも PASOKが勝利し,2期連続で首相を務めた。インフレーションの抑制と財政赤字削減を目指して緊縮財政政策を実施し,その成果として,2001年ギリシアは経済通貨同盟 EMUに加盟,ユーロを導入した。2002年には大規模な抗議運動のなか社会保障と年金制度の立て直しをはかる法を成立させた。またキプロスをめぐるトルコとの長期紛争の解決にも力を注いだ。2004年の総選挙後,首相を辞任した。
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