日本大百科全書(ニッポニカ) 「シロキサン」の意味・わかりやすい解説
シロキサン
しろきさん
siloxane
シロキサン結合Si-O-Siを含む化合物の総称。ケイ素原子の数により、ジシロキサン、トリシロキサンなどと命名される。[RnSiO(4-n)/2]m(Rはアルキル、アリール基)型の重合体はシリコーンとよばれる。有機(オルガノ)ハロゲノシランの加水分解によって得られる。たとえば、モノブロモシランSiH3BrからジシロキサンH3Si-O-SiH3が得られる。ジクロロジメチルシランSi(CH3)2Cl2を加水分解して蒸留すると、環状のジメチルシロキサン[(CH3)2SiO]n(n=3~9)が留出し、線状のポリジメチルシロキサンHO[(CH3)2SiO]nHが残る。ハロゲノシラン類からシリコーン油、シリコーンゴム、シリコーン樹脂などの有機ケイ素化合物製造の際の中間体として重要である。
[守永健一]