20世紀西洋人名事典 「ジャン・アンリデュナン」の解説
ジャン・アンリ デュナン
Jean Hennri Dunant
1828.5.8 - 1910.10.30
スイスの実業家。
ジュネーブ生まれ。
大学卒業後、フランス支配下のアルジェリアでアフリカ貧困救済のための製粉会社を営んでいたが思わしくなく、事業の再建交渉のためにパリへ赴く途中にイタリア統一戦争に会い、戦地での悲惨な状態を目の当たりにして看護に献身する。この体験を「ソルフェリーノの思い出」として出版し、戦場における中立的救護機関の設置を各国に訴えた。この提案に基づいて、1863年にジュネーブにヨーロッパ各国代表が集まって、赤十字規約を決議し、翌年には12カ国間で赤十字条約が調印され、国際赤十字の基礎となった。1901年に第一回のノーベル平和賞を受賞した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報