ジュンケイロ(その他表記)Junqueiro, Abílio Manuel Guerra

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジュンケイロ」の意味・わかりやすい解説

ジュンケイロ
Junqueiro, Abílio Manuel Guerra

[生]1850.9.17. トラズオズモンテス
[没]1923.7.7. リスボン
ポルトガル詩人豪農の家に生れ,コインブラ大学神学部に通った (1866~68) が,のち法学部に移る。 1873年行政官となり,また進歩党議員として政治にたずさわった。 1910年に共和政がしかれると,スイス公使に任命された (1911~14) 。初期の作品は抒情的作風であったが,次第に政治的社会的テーマを取上げ,さらに自然主義的傾向へと変化をとげ,リアリズム時代の大詩人と目されるにいたった。おもな作品は『ドン・ジョアンの死』A Morte de D. João (1874) ,『永遠の父の老年』 Velhice do Padre Eterno (85) ,『純朴な人々』 Os Simples (92) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジュンケイロ」の意味・わかりやすい解説

ジュンケイロ
じゅんけいろ
Guerra Junqueiro
(1850―1923)

ポルトガルの詩人。社会風刺詩ドン・ファンの死』(1874)、カトリック教に対する辛辣(しんらつ)な風刺詩『永遠なる父の老年』(1885)があり、王政教会に対するその風刺は旧政体の崩壊を早めたとさえいわれる。また写実主義の叙情詩人として『醇朴(じゅんぼく)な人々』(1892)がある。

[濱口乃二雄]

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