スクラウプ合成(読み)スクラウプゴウセイ

化学辞典 第2版 「スクラウプ合成」の解説

スクラウプ合成
スクラウプゴウセイ
Skraup synthesis

芳香族アミングリセリンを,ニトロベンゼン酸化剤として用いて,濃硫酸中で加熱し,キノリンを合成する方法硫酸銅(Ⅱ),硫酸鉄(Ⅲ)を触媒として用いる.濃硫酸の作用により,グリセリンの脱水反応アクリルアルデヒドが系中で生成し,これがアニリンと縮合して環化する.ニトロベンゼンは,生成した複素環の芳香族化(脱水素)にはたらく.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のスクラウプ合成の言及

【キノリン】より

…コールタール,骨油などに含まれる。1880年,オーストリアのスクラウプZ.H.Skraup(1850‐1910)によってアニリンとグリセリン,濃硫酸,適当な酸化剤を原料とする簡便な合成法が見いだされた(スクラウプ合成)。この方法はキノリン誘導体一般に適用できる。…

※「スクラウプ合成」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む