スコポレチン

化学辞典 第2版 「スコポレチン」の解説

スコポレチン
スコポレチン
scopoletin

C10H8O4(192.17).クマリンの6-メトキシ-7-ヒドロキシ誘導体.配糖体スコポリンとして,ナス科ハシリドコロScopolia japonicaなどの根茎に含まれる.無色の針状晶または柱状晶(クロロホルムまたは酢酸).融点204 ℃.水,エーテル,冷エタノールに難溶,酢酸,エタノールに熱時易溶,クロロホルムに可溶,二硫化炭素,ベンゼンに不溶.アルコール溶液は青色蛍光を発し,FeCl3により緑色を呈する.フェーリング液およびアンモニア性銀液を還元する.[CAS 92-61-5]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のスコポレチンの言及

【ヨモギ(艾∥蓬)】より

…カワラニンジンおよびクソニンジンほか近縁2種を生薬で青蒿(せいこう)という。カワラニンジンはスコポレチンscopoletinなどのクマリン類とセスキテルペン類,クソニンジンはフラボノイドとアルテアヌインarteannuinなどのセスキテルペンを含む。他の生薬と配合して解熱,利胆,止血薬として37~38℃でなん日も下がらない発熱症状,盗汗,マラリア,慢性の伝染性肝炎,痔(じ),鼻血,産後の止血などに用いる。…

※「スコポレチン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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