ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ステビーン」の意味・わかりやすい解説
ステビーン
Stevin(Stevinus), Simon
[没]1620. ハーグ/ライデン
オランダの数学者,物理学者,軍人。交通輸送に腕をふるった主計将校であったが,同時に水攻めによる祖国防衛計画の立案などの軍略家でもあり,数々の発見や静力学の基礎をつくったことで知られた。 1585年に数ページの小冊子『十分の一』 La Thiendeによって十進小数の理論を提唱,また『静力学および静水力学』 De Beghinselen des Waterwichts (1586) では,力のベクトル合成の概念,容器内の水圧が容器の形によらず水面からの深さのみによること,が述べられている。また重さの異なる物体の落下時間がほぼ等しく,伝統的なアリストテレスの落下理論が誤りであることを実験に基づいて報告している。
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