ストラングラーズ(読み)すとらんぐらーず(その他表記)Stranglers

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストラングラーズ」の意味・わかりやすい解説

ストラングラーズ
すとらんぐらーず
Stranglers

イギリスのパンクニュー・ウェーブを代表するロック・グループ。結成時のメンバーはヒュー・コーンウェルHugh Cornwell(1949― 、ギターボーカル)、ジャン・ジャック・バーネルJean-Jacques Burnel(1952― 、ベース、ボーカル)、デイブ・グリーンフィールドDave Greenfield(1949―2020、キーボード)、ジェット・ブラックJet Black(1938―2022、ドラムス)の4人。生化学専攻の大学院生であったコーンウェルや有能なビジネスマンであったブラック、空手に熱中していたバーネルなどの一風変わったバックグラウンドをもったメンバーはシングル「グリップ」(1977)でデビュー、勃興(ぼっこう)しつつあったパンク・ムーブメントの一翼を担う。ファースト・アルバム『夜獣の館』(1977)はいきなりイギリスでゴールド・ディスクを獲得、プログレッシブな音楽性をもったパンク・バンドとして人気を博す。しかしコンサートでの暴力沙汰(ざた)、右翼団体の襲撃事件などでスキャンダラスなイメージがつきまとい、小売店がアルバムの発売禁止運動を起こすほどであった。

 『ノー・モア・ヒーローズ』(1977)や『ブラック・アンド・ホワイト』(1978)など続くアルバムはいずれも商業的成功を収め、1979年(昭和54)には初来日も果たしている。他のパンク・バンドが軒並み解散や失速を迎えるなか、しだいに彼らのサウンドもパンク的な疾走感が影を潜め、メロディアスな構築的サウンドへと移行する。『メニンブラック』(1981)、『黒豹(くろひょう)』(1982)などはそのような中期の作品である。しかし順調に活動を続けていた彼らも10枚目のアルバム『10』(1990)リリース後にコーンウェルが脱退し、元バイブレーターズのジョン・エリスJohn Ellis(1952― 、ギター)、そしてポール・ロバーツPaul Roberts(1959― 、ボーカル)を迎え入れ、5人編成となった。2000年にエリスは脱退し、バズ・ワーンBaz Warne(1964― 、ギター)が加入している。

増田 聡]

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