化学辞典 第2版 「ストレプトゾトシン」の解説
ストレプトゾトシン
ストレプトゾトシン
streptozotocin
2-deoxy-2-[(methylnitrosoamino)carbonyl]amino-D-glucose.C8H15N3O7(265.22).Streptomyces achromogenesが産生する抗生物質で,D-グルコサミンのN-アシル誘導体である.白色の結晶.分解点115 ℃.+39°(水).UV(エタノール)λmax 228 nm(ε 6360).抗腫瘍作用とグラム陽性菌,グラム陰性菌に対する抗菌作用があるが,臨床で使用されていない.分子内にニトロソウレイド基を含み,そのアルキル化作用でDNAを損傷する.アロキサンと同様,膵臓のランゲルハンス島のβ細胞を特異的に破壊し,ラットやマウスにインスリン欠乏型糖尿病を誘導する.糖尿病の病因や治療の研究に使用される.LD50 275 mg/kg(雄マウス,静注).[CAS 18883-66-4]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報