日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
スルタン・アフメット・モスク
するたんあふめっともすく
Sultan Ahmet Camii トルコ語
トルコのイスタンブールにある同国最大のイスラム寺院。完成は1616年。堂内が青を基調とした美しい草花文様などのタイルで覆われているため、ブルー・モスクの愛称で知られている。伝説によれば、スルタン(君主)が「ミナレット(塔)はアルトゥン(金色)にせよ」と命じたのに、宰相がアルトゥ(6)と聞き違え、6本のミナレットを建ててしまった。あとで6本のミナレットがあるのはメッカのモスクだけとわかり、畏(おそ)れ多いということで、急ぎ7本目のミナレットをメッカのモスクに寄進したという。この寺院のあるイスタンブールの歴史地区は1985年に世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。
[紅山雪夫]