セン・うつる・のぼる

普及版 字通 「セン・うつる・のぼる」の読み・字形・画数・意味


11画

(異体字)
16画

[字音] セン
[字訓] うつる・のぼる

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
死屍の形+(廾)(きよう)。〔説文三上に字をに作り、「高きに升(のぼ)るなり」とし、(しん)声とするが、声が合わない。死者鬼頭。鬼頭の坐する()人を、前後の人が両手で輿(こし)にして他に遷す意で、おそらく一時殯屋に収めるのであろう。その風化を待って葬る再葬の俗があった。死を化といい、神の思想より羽化登仙の意を生じて、「高きに升る」という。もと葬法に関する字。(遷)の初文。神位を遷すことを遷座という。すべて神事に関して用いる字であった。

[訓義]
1. うつる、うつす。
2. のぼる、遷化する。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 ウツル・カハル・サル・カヘル・トル・ヤスシ

[声系]
〔説文〕に声としてなど三字を収める。足部〔新附〕二下があり、「(へんせん)」は盤旋して登天する姿をいう。

[語系]
tsjianは同声。sjianも声近く、みな遷化・登(仙)のことをいう語である。



16画

(異体字)
11画

[字音] セン
[字訓] うつる・のぼる

[説文解字]

[字形] 会意
(し)+(きよく)+廾(きよう)。に四手を加えている形。〔説文〕三上に「は高きに升るなり」とし、(し)声とするが、声が合わず、形義もえがたい。字はまたに作る。頭骨の象。下に(屍体の坐する形)を加えて、屍体を示す。四手を加えて屍を遷し、埋葬することをいう。遷化というときの(遷)の初文。道家では、遷化してその霊は天に登るとされた。

[訓義]
1. うつる、うつす、うつし葬る。
2. のぼる、天にのぼる、登
3. 字はまたに作る。

[声系]
〔説文〕に声としてなど三字を録する。はともに遷化の意をもつ字である。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android