その他の貝類(読み)そのほかのかいるい

食の医学館 「その他の貝類」の解説

そのほかのかいるい【その他の貝類】

 かつては、“貝にはコレステロールがある”からと敬遠する人が多かったようです。
 しかし、タウリンなどコレステロール低下作用がある成分も含まれているものが多いので、あまり神経質になる必要はありません。
 寿司屋で人気の貝類といえば、アカガイミルガイホッキガイですが、ここでは、それらの貝と、カキなどの栄養成分とその働きをみていきましょう。
 貝類は、総じて高たんぱく・低カロリーな食材です。
 なかでも、冬から春にかけてが旬のミルガイやホッキガイは、鉄を多く含有しています。鉄は体の各器官に酸素を運びます。
 鉄が不足すると酸欠状態になり、息切れめまいといった貧血状態におちいります。
 アカガイは身の色が赤ですが、これはヘモグロビンを含んでいるためで、鉄分が豊富です。
 また、ビタミンAが目立ちます。Aは皮膚や角膜(かくまく)粘膜(ねんまく)から気管支膀胱(ぼうこう)子宮をおおう上皮組織分化に働いて健康に保ちます。
 Aが不足すると、上皮組織がかたくなり、傷つきやすくなります。目は潤いをなくし肌はかさつき、消化器官の健康が損なわれます。
 カキには、亜鉛が100g中13.2mgと、和牛サーロイン2.8mgにくらべてもダントツに多く、ホタテ貝柱も、鉄、亜鉛ともに多く、しかも低カロリーなのが特徴です。

出典 小学館食の医学館について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android