そば板(読み)そばいた

日本大百科全書(ニッポニカ) 「そば板」の意味・わかりやすい解説

そば板
そばいた

京干菓子の一つ。1794年(寛政6)創業のそば屋尾張(おわり)屋伝左衛門の13代が、そば粉を主材料として、上御霊(かみごりょう)神社の唐板(からいた)風に焼いた菓子で、煎餅(せんべい)の一種といえる。そば粉に小麦粉を少々混ぜ、蜂蜜(はちみつ)、砂糖、卵を加えてよく練り、薄くのしてゴマをふり、短冊形包丁を入れて天火焼きする。ゴマが表面に浮き上がるほどに薄く仕上げるのがこつという。枯淡な風趣の菓子である。

[沢 史生

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android