天火(読み)てんぴ

デジタル大辞泉の解説

てん‐か〔‐クワ〕【天火】

落雷によって起こる火災。雷火。また、自然に起こる火災。
天火日(てんかにち)」の略。

てん‐ぴ【天火】

調理器具の一。箱形で、中に入れた食品を周囲から全体的に加熱して蒸し焼きにする。オーブン。
《「てんび」とも》「てんか(天火)」に同じ。
「風枯木の枝折て、―ひかり落ちて」〈浮・永代蔵・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

てん‐か ‥クヮ【天火】

〘名〙
落雷によって起こる火災雷火。また、自然に起こる原因不明の火災。人火などに対していう。てんぴ。
※性霊集‐六(835頃)奉為桓武皇帝講太上御書金字法花達「前年冬月、与天火滅」
※サントスの御作業(1591)二「カノ Melancia ガ イエ ノ ウエ ニ tenqua(テンクヮ)クダリ カカッテ」 〔春秋左伝‐宣公一六年〕
② 漢方医学または術数家の説で火を地火、人火とともに三つに分ける場合の一つ。太陽・流星・火星・雷火の四種があるとされる。〔和漢三才図会(1712)〕
咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「天火、地火に物種をまいては、生へぬが不思議でもなひ」

てん‐ぴ【天火】

〘名〙
① (「てんび」とも) =てんか(天火)
※羅葡日辞書(1595)「Rapidus〈略〉イカニモ ハヤキ コト、例、tenpi(テンピ)、イナヅマ ナド」
② 天から降って火事を起こすという火の玉。
※御伽草子・相模川(幸若舞曲集所収)(室町末)「たたてん火のひかり物候そと申」
③ 太陽光の熱エネルギー。
※三河物語(1626頃)三「天火あつきとて、かきがみをかぶりて」
④ 上気したり、酒に酔ったりして赤くなった顔。
※浄瑠璃・津国女夫池(1721)三「くはっと気あがり、顔はてん火」
⑤ 中に入れた材料を上下四方の熱で蒸し焼きにするための用具。オーブン。
※食道楽‐秋(1903)〈村井弦斎〉二二八「ブデン皿か或は丼鉢へ入れて〈略〉テンピの中で二十五分間程蒸焼にします」

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