百科事典マイペディア 「タイ料理」の意味・わかりやすい解説 タイ料理【タイりょうり】 普通タイ料理といえば,タイ中央部のシャム料理か,華僑の影響の強いバンコク料理をさすことが多いが,最近では地方の料理も取り入れられるようになった。中央部や南部の主食は米(インディカ米)で,蒸籠(せいろう)で蒸すか,鍋で炊く。電気釜も使われる。米飯を皿に盛り,おかずとともにスプーンかフォークで食べる。調味料には魚醤のナム・プラーが広く使われ,トウガラシやコショウを多用して辛味を出す。一方,ココナッツミルクで煮たりして甘味やまろやかさを加える。 カレーはタイを代表する料理の一つで,ケーン・カリー・カイという手のこんだチキンカレーをはじめ,様々なカレーが作られ,多くはココナッツミルクとトウガラシで味つけされている。酸味と辛味の入りまじったスープであるトム・ヤム・クンもよく知られている。トウガラシをきかせ,レモンかライムの汁をふりかけたサラダはヤムとよばれ,ヤム・ヌアという牛肉のサラダなどがある。牛,豚,鶏,カエルの脚などを使った炒め物はパット,エビや鶏肉の揚げ物はトートと総称される。ココナッツミルクと香辛料で調味した肉や野菜をバナナの葉に包んで蒸したホーモクも好まれている。日本でも最近はタイ料理の専門レストランが増えている。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報