普及版 字通 の解説

14画
(異体字)
16画
[字訓] きる・ちりばめる
[説文解字]

[字形] 会意
左偏は刳(く)りのある盾の形。斤は盾に彫飾を加える意。〔説文〕十四上に「斫(き)るなり」とし、重文として
を録する。畫(画)は画盾。
は画盾を執る形であるが、盾に彫飾を加える意としたのであろう。
(闘)の初形は
に従っているが、闘うためには
の方がふさわしい形である。本来は
も干戈を執って闘う意の字であるかもしれない。盾は部族や氏族・家門によって形状・彫飾も異なり、干戈の干は方形の盾、鹵(ろ)や單(単)はおそらく円・楕円の盾、
の従うところは刳りを加えたものであろう。方形の盾に文飾を加えたものは
(周)・
(彫)・畫で、繁縟な飾りを加えたものと思われる。[訓義]
1. きる、けずる。
2. える、ちりばめる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕
木 好んで樹中の蠹(と)を
らふ
なり、天良豆豆木(てらつつき)〔名義抄〕
ヌク・ケヅル・キル 〔字鏡集〕
ケヅル・クダク・ウツ・サク・ヨル・ナツク・ワタリ・ミル・タツ・カル・キル・シル[声系]
〔説文〕に
声として
など二字を収める。鬥(とう)は格闘の形。
はおそらく干戈の形。戰(戦)が單(盾)と戈とに従う形であるのと、同じ意であろう。[語系]
・
teokは同声。斫tjiak、
tzheakも切りつける意で、同系の語とみてよい。[熟語]
割▶・
金▶・
削▶・
喪▶・
彫▶・
雕▶・
破▶・
敗▶・
鼻▶・
木▶・
目▶・
輪▶・
▶[下接語]
巧
・刻
・彫
・斧
・撲
・

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

