ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タバン・ロ・リヨン」の意味・わかりやすい解説
タバン・ロ・リヨン
Taban lo Liyong
ウガンダ人を両親に,スーダン南部で生まれたアチョリ人(アチョリ族)の作家。英語とアチョリ語で執筆。カンパラのウガンダ国立教育大学を卒業後アメリカ合衆国に渡り,ハワード大学で政治学を,アイオワ大学創作科で文芸を学び,アフリカ人としては初めての文学修士号を取得。1968年以降ケニアのナイロビ大学に勤務し,その間にアチョリ人やマサイ人(マサイ族)の口頭伝承の研究をした。1975年パプアニューギニア大学の英文科主任として赴任。その後スーダンのジューバ大学,次いで南アフリカ共和国のベンダ大学で教える。東洋文化にも関心を示す。詩集『フランツ・ファノンの不揃いな肋骨』Franz Fanon's Uneven Ribs(1971),『低開発のバラッド』Ballads of Underdevelopment(1976),短編集『フィクションズその他』Fixions and Other Stories(1969),評論集『最後の言葉』The Last Word(1969)がある。ほかに,日本での滞在経験に基づく詩集『山をも溶かす言葉』Words That Melt a Mountain(1996)などがある。辛辣な風刺とユーモアが特徴。(→アフリカ文学)
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