1980年に登録された世界遺産(文化遺産)で、パキスタン北西部、首都イスラマバードの北西にあるタフティ-バヒーの山岳仏教寺院の遺跡群と近くのサライ-バロールの都市遺跡群。2世紀中頃、クシャン朝のカニシュカ王の命で、タフティ・バヒーの見晴らしのよい丘の上に仏教寺院が建てられた。南の高台には主塔院が建設された。35基の小ストゥーパ(仏塔)や僧房などが現存し、往時の仏教寺院の構造を知ることができる。近くのサライ-バロールにも同時代の遺跡があり、高さ約10mの丘を中心に、半径2kmの範囲に石造2階建ての家屋群の土台部分が残っているなど、ガンダーラの仏教遺跡と近隣の都市遺跡の文化的価値が認められ、世界遺産に登録された。◇英名はBuddhist Ruins of Takht-i-Bahi and Neighbouring City Remains at Sahr-i-Bahlol