タラマンカ(その他表記)Talamanca

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タラマンカ」の意味・わかりやすい解説

タラマンカ
Talamanca

コスタリカパナマ国境をなす一帯をいう。チリポ・グランデ山 (3819m) を最高峰とするタラマンカ山脈が走る密林地帯で,この密林を保護するためコスタリカ側はラ・アミスタット自然保護区 (面積 3584km2) を,パナマ側はラ・アミスタット国立公園 (面積 2070km2) を設置している。その半分以上が伐採されてしまったとはいえ,中央アメリカ最大規模の熱帯雨林地帯で,南北アメリカ大陸の接合部であると同時に,海岸地域から山岳地帯の標高差が大きいことから,地形や気候の差も激しく,動植物の種類が非常に多い。キヌバネドリの仲間のケツアールやハチドリなどの鳥類をはじめ,ホエザルノドチャミユビナマケモノヤドクガエルなどの珍しい動物,ジャングル特有の着生植物などが微妙な生態系のバランスを保っている。コスタリカ側の自然保護区は 1983年に,パナマ側の国立公園は 1990年にそれぞれ世界遺産の自然遺産に登録。

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世界大百科事典(旧版)内のタラマンカの言及

【チリポ[山]】より

…標高3819m。コスタリカの南部を北西から南東に向かって連なり,太平洋側とカリブ海側の分水嶺をなすタラマンカ山脈のほぼ中央部にあり,サン・ホセの南東70kmに位置する。南の山麓には,細長いヘネラル盆地があり,1962年にインター・アメリカン・ハイウェーが開通し,開拓が進んでいる。…

※「タラマンカ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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