普及版 字通 の解説
15画
[字訓] ふかい・ふち
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は覃(たん)。覃は久しく器中にものを封じて、熟成することをいう。覃の初形は鹵(ろ)の形に従い、鹵は塩鹵、塩を用いてつけこむことであるから、覃久の意があり、には沈・深の意がある。〔説文〕十一上にを水名とするが、〔広雅、釈水〕に「淵なり」、〔楚辞、九章、抽志、注〕に「楚人、淵を名づけてと曰ふ」とみえる。
[訓義]
1. ふち、たに、ふかい水。
2. ふかい、ふかくする。
3. きよい、はげしい、あらう。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕 布知(ふち) 〔名義抄〕 フチ・フカシ 〔字鏡集〕 フチ・フカシ・ソコ・カクル
[語系]
・覃dm、深sjimは声近く、濬siun、潯zimもまた同系の語。みな水の深いことをいう。
[熟語]
影▶・淵▶・澳▶・奥▶・壑▶・▶・思▶・湫▶・渚▶・上▶・心▶・深▶・水▶・石▶・沱▶・▶・中▶・底▶・府▶・▶
[下接語]
淵・寒・閑・空・禊・古・孤・江・黒・山・湫・湘・深・青・清・石・池・中・澄・碧・竜・緑
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報