だけ(読み)ダケ

デジタル大辞泉 「だけ」の意味・読み・例文・類語

だけ[副助]

[副助]名詞、活用語の連体形、一部の助詞に付く。
分量・程度・限度を表す。…ほど。…くらい。…かぎり。「走れるだけ走ってみよう」「どれだけの人が苦しんでいるか」
範囲を限定する意を表す。…ばかり。…のみ。「学校だけでなく家庭での指導も大切だ」
慣用的に用いられ、種々の意を表す。
㋐「…ば…だけ」「…たら…ただけ」の形で、一方の程度が高まるのに比例して、他方の事柄・状態の程度も高まる意を表す。…につれていっそう。「注意すればするだけ反抗する」「読書したら読書しただけ人生の深みが増す」
㋑多く「…だけあって」「…だけのことはある」「…だけに」の形で、素質能力・価値が相応に発揮される意を表す。「横綱だけあって強い」「苦労しただけのことはある」→だけに
㋒「…だけでは」「…だけでも」の形で、限定された条件を表す。「口先だけでは実現できない」「名前だけでも参加してほしい」→だけに
[補説]「だけ」は名詞「たけ(丈)」から転じたもので、近世以降になって助詞として用いられるようになった。もとの名詞「たけ」は副詞「ありったけ」などに名残をとどめている。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android