素質(読み)そしつ(英語表記)disposition

  • 素質 disposition

翻訳|disposition

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

精神的身体的特性うち,遺伝的生来的に規定されると考えられる部分のこと。個人の精神的身体的発達は,受精卵のもつ特質,出生までの母胎内の環境,出生時の状況,出生まもない時期の環境,その後の個人的経験が,各時点で相互作用しながら進むと考えられる。したがって生後の精神的身体的機能の素質面は確認することができない。なお身体的なものについては体質という。

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デジタル大辞泉の解説

生まれつきもっている性質。
「其品行の―は決して悪性なるに非ず」〈福沢文明論之概略
将来すぐれた能力が発揮されるもととなる性質や能力。「音楽家としての素質に恵まれる」

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百科事典マイペディアの解説

個体が生まれながらにそなえている諸機能の身体的あるいは精神的反応傾向。前者を体質,後者気質として区別することもある。

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世界大百科事典 第2版の解説

個人が先天的に持っている機能の身体的ないし精神的反応傾向のこと。このうち身体的反応傾向を体質と呼び,精神的反応傾向を気質と呼ぶ。一般的に素質は環境の対立概念として用いられてきた。しかし個々の現象が形成される過程,つまり遺伝子型の物質的基礎から出発し,環境とのさまざまな相互作用を経て最終的な表現型に至る分化・発達の機構が明らかになれば,いずれは変容あるいは消失する概念である。【飯田 真】

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大辞林 第三版の解説

持って生まれた性質。
将来あるものになるのに必要な能力や性質。 恵まれた-の持ち主
は白色の意 白色の地質。生地の白いこと。特に、女性の白い肌。 -は四徳と永く滅びたり/万葉集 七九四詞

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① (「素」は白色の意) 白色の地質。
(イ) 一般的に、物の白い質。他の色が付く前の白色のものについてもいう。
※経国集(827)一・棗賦〈藤原宇合〉「爾其秋実抱丹心而泛色、春花含素質而飛馨」 〔何晏‐景福殿賦〕
(ロ) 特に、白い肌。女性の白い柔肌。
※万葉(8C後)五・七九四・右詩序文「紅顔共三従長逝 素質与四徳永滅」 〔抱朴子‐暢玄〕
② 生まれつき備えている性質。本来もっている性質。たち。本質。また、かざらない性質。きじ。
※史記抄(1477)三「素王と云は、其道が素質なほどにぞ」
※文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉五「其品行の素質は決して悪性なるに非ず」 〔管子‐勢〕
③ 将来発展するもととなる性質や能力。基因となる性質。
※経国集(827)一一・詠禁苑鷹生雛〈仲科善雄〉「青骹覊綵胖、素質狎丹庭

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