山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説
チャンドラグプタ2世〔グプタ朝〕(チャンドラグプタにせい)
Candragupta Ⅱ
生没年不詳(在位380~415頃)
古代インド,グプタ朝第4代の王。ヴィクラマーディティヤの別称でも知られる。新史料により存在が確認された兄王ラーマグプタの跡を継いだ。父王サムドラグプタの征服事業を継承し,西インドのシャカ,クシャトラパ勢力を征服した。また,コンカンのカダンバ朝やデカンで有力であったヴァーカータカ朝とは婚姻関係を結んだが,特にヴァーカータカ朝に対しては,次の王の後見人となった娘のプラバーヴァティーを通して多大な影響力を及ぼした。この王の治世はグプタ朝の最盛期であり,代表的なサンスクリット詩文家であるカーリダーサも主にこの王のもとで活躍した。また,中国の僧法顕(ほっけん)もこの時期にインドを訪れた。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報