チョゴリザ山(英語表記)Chogolisa

改訂新版 世界大百科事典 「チョゴリザ山」の意味・わかりやすい解説

チョゴリザ[山]
Chogolisa

カラコルム山脈の中央部,バルトロ氷河の南側に東西につらなるマッシャーブルム山脈に属する秀麗な雪峰で,〈ブライド・ピークBride Peak(花嫁の峰)〉と命名されていた。頂上は屋根形で約1km離れて北東峰(7654m)と南西峰(7665m)があるが,正確な標高は未決定である。1909年イタリアのK2登山隊が試登し,57年にファルチャン・カンリに初登頂したオーストリア隊が試登,7100m付近でH.ブールが滑落死した。58年8月4日京都大学学士山岳会遠征隊(隊長桑原武夫)が北東峰の初登頂に成功した。南西峰は75年8月2日オーストリア登山隊が南面から登頂した。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チョゴリザ山」の意味・わかりやすい解説

チョゴリザ山
ちょごりざさん
Chogolisa

カラコルム山脈中央部、上部バルトロ氷河の南にそびえる高峰。標高7654メートル。古く、インド測量局のモントゴメリーにより「K6」と記録された。この北東峰は第一峰、南西峰(7554メートル)は第二峰とよばれる。1892年バルトロ氷河を探検したイギリス人W・M・コンウェーは、この秀麗な山を見て「ブライド・ピーク」(花嫁の峰)と名づけた。山の氷雪があたかも花嫁の衣装のようだったからという。のち、現地でチョゴリザという名があることが判明し、1937年ごろからこの名が定着した。バルティ語で「大きな山」という意味らしい。1909年イタリアのアブルッツィ公により7500メートルまで登られ、当時の人類最高到達点の記録をつくった。その後約50年の間、この山を試みる者はなかったが、57年オーストリア隊が失敗、58年8月4日、京都大学隊(隊長桑原武夫)によって初登頂された。地質学的には結晶質岩からできているとみられる。

[金子史朗]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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