チョゴリザ山(読み)ちょごりざさん(英語表記)Chogolisa

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チョゴリザ山」の意味・わかりやすい解説

チョゴリザ山
ちょごりざさん
Chogolisa

カラコルム山脈中央部、上部バルトロ氷河の南にそびえる高峰。標高7654メートル。古く、インド測量局のモントゴメリーにより「K6」と記録された。この北東峰は第一峰、南西峰(7554メートル)は第二峰とよばれる。1892年バルトロ氷河を探検したイギリス人W・M・コンウェーは、この秀麗な山を見て「ブライド・ピーク」(花嫁の峰)と名づけた。山の氷雪があたかも花嫁の衣装のようだったからという。のち、現地でチョゴリザという名があることが判明し、1937年ごろからこの名が定着した。バルティ語で「大きな山」という意味らしい。1909年イタリアのアブルッツィ公により7500メートルまで登られ、当時の人類最高到達点の記録をつくった。その後約50年の間、この山を試みる者はなかったが、57年オーストリア隊が失敗、58年8月4日、京都大学隊(隊長桑原武夫)によって初登頂された。地質学的には結晶質岩からできているとみられる。

[金子史朗]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android