日本大百科全書(ニッポニカ) 「バルトロ氷河」の意味・わかりやすい解説
バルトロ氷河
ばるとろひょうが
Baltoro Glacier
パキスタン領カラコルムにある大氷河。世界第二の高峰K2(チョゴリ、8611メートル)とブロード・ピーク(8047メートル)との間にあるゴドウィン・オースティン氷河と、ガッシャブルム第一峰(8068メートル)とシーア・カンリ第一峰(7422メートル)を源とするアブルッチ氷河とが合流してできた谷氷河で、全長約60キロメートル、幅約3キロメートルに及ぶ。標高4720メートルにある合流点はコンコルディアとよばれる。末端高度は約3500メートルで、融水はインダス川支流のシガール川源流をなす。ビアンジェ、ムスターグなど支氷河が多く、1861年、イギリス人ゴドウィン・オースティンが初めてムスターグ氷河までの探検を行った。
[小野有五]