ちりめん

百科事典マイペディア 「ちりめん」の意味・わかりやすい解説

ちりめん(縮緬)【ちりめん】

絹の縮(ちぢみ)織物総称。普通は経(たて)糸に撚りのない生糸を,緯(よこ)糸に縮緬緯と称する強撚(きょうねん)糸を右撚り2本,左撚り2本ずつ交互に用いて平織にし,精練仕上げをしてしぼを出す。しなやかで装飾的な布地で,色無地,友禅染,小紋染などがあり,高級和服地とする。近年では絹を模して化繊合繊,毛織でも作られる。左右の強撚糸を交互に1本ずつ織った一越(ひとこし),4本以上の鬼しぼ(うずら),細い糸による錦紗(きんしゃ),織模様を表した綸子(りんず),精練した糸を用いる御召(おめし)など種類が多い。産地は京都の西陣や丹後地方,滋賀県の長浜,新潟県の十日町,群馬県の桐生などが有名。
→関連項目絹織物

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世界大百科事典(旧版)内のちりめんの言及

【しらす(白子)】より

…それらをそのまま,あるいは塩水で煮て干したものをしらす干しという。《料理網目調味抄》(1730)に〈ちりめん〉,《新撰献立部類集》(1776)に〈縮緬(ちりめん)ざこ〉と見えるのがそれで,関西では現在も〈ちりめんじゃこ〉などと呼ぶ。おろしあえ,酢の物などにするほか,サンショウの実とつくだ煮ふうに煮込むのもよい。…

※「ちりめん」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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