ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テュレンヌ」の意味・わかりやすい解説
テュレンヌ
Turenne, Henri de la Tour d'Auvergne, Vicomte de
[没]1675.7.27. ザスバハ
フランスの軍人。大コンデ (ルイ2世) と並び称されるルイ 13,14世時代の勇将。 1643年元帥。三十年戦争でドイツ方面フランス軍を指揮して転戦,ノルトリンゲンの戦い (1645) ,ツースマルスハウゼンの戦い (47) に勝利を収め,ウェストファリアの講和への道を開いた。フロンドの乱では,初め反乱側に加わったが,のち宮廷側に寝返って大コンデと城外区サンタントアーヌで戦った (52) 。その後,オランダ戦争に出陣,全フランス軍の指揮をゆだねられ,優勢なドイツ皇帝軍を撃破した。ライン渡河作戦中,大砲の直撃を受けて戦死。プロテスタントであったが晩年カトリックに改宗。著作に『回想録』 Mémoires (59~61執筆,1735初版) がある。
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