テロペア(その他表記)Telopea

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テロペア」の意味・わかりやすい解説

テロペア
Telopea

ヤマモガシ科オーストラリアに固有の属で,4種が知られる。英名のワラタ waratahは先住民のアボリジニの言葉で「赤い花の木」を意味する。そのうちテロペア・スペキオシッシマ T.speciosissimaは,原産地のニューサウスウェールズ州では州のエンブレム (紋章) としても使われている代表的な花木。楕円形で硬質の葉が互生し,鋭い鋸歯がある。花は輝くような真紅が印象的。花弁状の総包に取囲まれた円錐形総状花序が頂生する。樹高は約 3m。現地では大規模な営利栽培が行われ,日本にも切り花が輸入されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「テロペア」の意味・わかりやすい解説

テロペア
てろぺあ
[学] Telopea speciosissima R.Br.

ヤマモガシ科(APG分類:ヤマモガシ科)の常緑高木または低木。オーストラリア原産。葉は互生し上縁に粗い歯牙(しが)がある。花は枝に頂生し総状花序をなすが、外側に約15枚の赤い総包葉があり、100以上の管状花を抱える。花柱は4センチメートルに達し、成熟すると花弁が縦に割れて外に突出する。頭花は径約10センチメートルになり、雄大で美しい。

 夏の高温多湿を嫌うので大鉢で排水のよい用土に植え、温室またはビニルハウス通風をよくして栽培する。繁殖は実生(みしょう)もできるが、種子発芽率が悪く、育苗がむずかしいので、挿木、取木のほうがよい。

[吉次千敏 2020年4月17日]

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