日本大百科全書(ニッポニカ) 「ディクディク」の意味・わかりやすい解説
ディクディク
でぃくでぃく
dik-dik
哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科ディクディク属に含まれる動物の総称。この属Madoquaのアンテロープは、アフリカの東部から南部に分布し、半砂漠や乾燥した草原のやぶ地に生息する。肩高30~40センチメートル、体重3~5.5キログラム。角(つの)は雄にだけあり、長さは約11センチメートル。体上面は灰色ないし赤褐色、下面は灰色から白色である。普通、単独か2、3頭、ときに5、6頭の小群で生活し、木の葉や草を主食とする。水があれば飲むが、水なしでも数か月を生きる。警戒心が強く、日中はほとんどやぶに潜っている。キルクディクディクM. kirki、ギュンターディクディクM. guentheri、エリトリアディクディクM. saltiana、アカハラディクディクM. phillipsi、ヒメディクディクM. swayneiの5種が知られる。
[今泉忠明]