ディーゼルノック(読み)でぃーぜるのっく(英語表記)Diesel knock

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ディーゼルノック」の意味・わかりやすい解説

ディーゼルノック
でぃーぜるのっく
Diesel knock

ディーゼル機関において生ずるノッキング。ディーゼル機関では、噴射された燃料高温の圧縮空気中で気化し自発的に燃焼するので、噴射時のシリンダー内空気温度の低いときや、燃料の自発点火温度の高いときには、燃焼までに多くの燃料が気化し、そのため急激に圧力が上昇してノック音を生ずる。セタン価軽油着火性良否を表す数値)の低い燃料を用いたときや、シリンダー壁の冷えているときに多くおこる。

[吉田正武]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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