知恵蔵 「ディーン・フジオカ」の解説
ディーン・フジオカ
大学時代を米国で過ごした後、スカウトにより香港で芸能活動をスタートさせる。04年からファッションショーのモデルを務め、05年に映画「八月の物語」(ヤンヤン・マク監督)の主演に抜擢(ばってき)され、この映画の好演により台湾のテレビドラマ界から声がかかるようになった。この後、台湾で多数の学園もの、恋愛ものなどのテレビドラマや映画に出演した。12年には、台湾の人気テレビシリーズ「ブラック&ホワイト」の映画版である「ハーバー・クライシス(湾岸危機)」に出演。モデル・俳優業だけでなく、インドネシアで楽器演奏や作詞・作曲・プロデュースなどの音楽活動も行っている。
国際的でジャンルを限定しないという活動姿勢に理解を示したという理由で、11年には日本の芸能プロダクションであるアミューズと所属契約を結んだ。これにより、日本での活躍や、過去に海外で制作された作品が注目を集める機会が増える。12年、日本映画「I am ICHIHASHI 逮捕されるまで」では監督・主演として制作に参加し、主題歌も歌った。この他、「シャンティデイズ 365日、幸せな呼吸」(14年、永田琴監督)、「NINJA THE MONSTER」(15年、落合賢監督)などの日本映画に出演。
日本でのブレイクのきっかけは、15年にNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」に五代友厚役で出演したこと。16年にはTBS系ドラマ「ダメな私に恋してください」の出演が決まっている。
プライベートでは12年に結婚し、一男一女の父。国際的な活動を視野に入れていたため、本名でなく「ディーン・フジオカ」を芸名とした。日本語を始め、英語、中国語の北京語と広東語、インドネシア語、韓国語などを操る。
(若林朋子 ライター/2015年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報