湾岸危機(読み)わんがんきき

共同通信ニュース用語解説 「湾岸危機」の解説

湾岸危機

1990年8月2日にイラク軍が隣国クウェートに侵攻し、併合宣言米軍中心の多国籍軍が91年1月17日にイラクを空爆して湾岸戦争が始まり、クウェートは2月27日に解放された。日本は多国籍軍などに総額130億ドルの巨額支援を行ったが、人的貢献欠如から国際社会から批判を浴び「小切手外交」とやゆされた。その後、機雷除去のため自衛隊掃海艇をペルシャ湾に派遣した。イラクのフセイン政権は、2003年に米軍などが侵攻したイラク戦争で崩壊した。

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世界大百科事典(旧版)内の湾岸危機の言及

【湾岸戦争】より

…1990年8月2日にイラクがクウェートに侵攻,これを併合したことから,アメリカを中心とした多国籍軍が,クウェートからイラクを撤退させるために起こした戦争。
[湾岸危機]
 イラクは対クウェート越境攻撃を行うにあたって,〈クウェートで革命勢力による暫定政権が樹立され,その要請を受けて進軍〉とその行動を正当化したが,国際社会の多くはこれを侵略と見なした。特にアメリカは米ソ冷戦構造終結後の初めての紛争処理のケースとして断固たる姿勢で望み,侵攻の4日後には国連安保理でアメリカの強い主導のもと対イラク経済制裁(決議661)が決定されるなど,国連を中心としたイラク非難の国際世論形成が徹底された。…

※「湾岸危機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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