トウオガタマ(読み)とうおがたま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トウオガタマ」の意味・わかりやすい解説

トウオガタマ
とうおがたま / 唐招霊
[学] Magnolia figo (Lour.) DC.
Michelia figo (Lour.) Spreng.

モクレン科(APG分類:モクレン科)の常緑小高木。カラタネオガタマともいう。高さ2~5メートル。冬芽や若枝に褐色の毛がある。葉は互生し、倒卵状楕円(だえん)形で長さ4~10センチメートル、両端はとがる。5~6月、白黄色でのちに淡黄色になる径2.5~3センチメートルの花を開き、バナナのような甘い香りを放つ。花被片(かひへん)は長楕円形で6枚、縁(へり)は紅色を帯びる。雌しべの塊と雄しべの集団は間を置いてついている。果実は袋果が集まった集果となり、10月に熟して赤い種子を出す。中国南部原産。関東地方以西の本州から九州で植栽され、挿木、実生(みしょう)で繁殖する。名は、中国原産で、オガタマノキの仲間であることに由来する。

小林義雄 2018年8月21日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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