改訂新版 世界大百科事典 「トゥランガリラ交響曲」の意味・わかりやすい解説
トゥランガリラ交響曲 (トゥランガリラこうきょうきょく)
Turangalîla-symphonie
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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フランスの作曲家メシアンの10楽章からなる大規模な交響曲。クーセビツキー財団の依頼によりボストン交響楽団のために作曲(1946~48)。1949年レナード・バーンスタイン指揮で初演。表題に「愛の歌」を意味するサンスクリット語を用いているように、インドや東南アジアの宗教からヒントを得た作品で、それぞれの楽章は「星の血の喜び」「愛の眠りの園」「愛の展開」などの標題をもつ。さまざまな面でメシアン初期・中期の作曲技法が集大成された音楽で、メシアンの代表作となっているが、同時に第二次世界大戦後の前衛的なスタイル「ミュージック・セリエル」の先駆的作品としても高く評価されている。日本初演は1962年(昭和37)小沢征爾(せいじ)指揮のNHK交響楽団。
[三宅幸夫]
…《わが音楽言語の技法》(1944)などの理論書を執筆し,若い世代の教育にも熱心に取り組み,その門下からは,ブーレーズ,シュトックハウゼン,クセナキスらの逸材が輩出している。この時期に,2台のピアノのための《アーメンの幻想Visions de l’Amen》(1943),ピアノ曲《みどり児イエスにそそぐ20のまなざし》(1944),《トゥランガリラ交響曲Turangalila‐symphonie》(1948)などの傑作が作曲されたが,これらの作品は,いずれもカトリックの信仰に基づいた宗教体験から作曲され,〈移調の限られた旋法〉という独特な旋法体系と,インド音楽やギリシア音楽から影響を受けた自由なリズム法によって構成されている。 1949年にピアノ曲《リズムのための四つのエチュード》(第2,3曲。…
※「トゥランガリラ交響曲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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