イタリアの作曲家プッチーニの最後のオペラ。三幕。カルロ・ゴッツィの寓話(ぐうわ)劇(1762)からジュゼッペ・アダミとレナート・シモーニが台本を作成。伝説時代の北京(ペキン)を舞台に、タータル国の王子が、三つの謎(なぞ)を解けない求婚者をすべて処刑していた冷酷なトゥーランドット姫を真の愛に目覚めさせる物語である。原作は喜劇的な要素を含んでいるが、オペラでは王子を慕って犠牲となる女奴隷リゥを加えるなど、叙情劇の色彩が濃い。異国情緒豊かなドラマに即して、音楽も五音音階に基づく旋律や特徴のあるリズム、そして独特の響きを演出する管弦楽法に至るまでさまざまなくふうが凝らされている。なおプッチーニは作曲途上の1924年に世を去ったため、残された第三幕の後半部分はスケッチをもとにフランコ・アルファーノが完成。1926年4月ミラノのスカラ座でトスカニーニの指揮により初演された。日本初演は51年(昭和26)東京オペラ協会。
[三宅幸夫]
「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...
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