トビーノ(読み)とびーの(その他表記)Mario Tobino

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トビーノ」の意味・わかりやすい解説

トビーノ
とびーの
Mario Tobino
(1910―1991)

イタリア小説家詩人トスカナ地方ビアレッジョに生まれ、ボローニャ大学医学を修めて、精神科医となる。かたわら、1930年代にまず詩人として世に出、第二次世界大戦後は、北アフリカでの戦場体験や故郷におけるレジスタンス、あるいは精神科病院など、自己の体験を素材に、独特な陽性の叙情を響かせた小説を次々に発表して名をなした。代表作は『リビア砂漠』(1952)、『マリアーノの自由な女たち』(1953)、『ビアッソーリの炭火』(1956)、『地下抵抗部隊』(1962)など。

[林 和宏]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トビーノ」の意味・わかりやすい解説

トビーノ
Tobino, Mario

[生]1910.1.16. ビアレッジョ
[没]1991. アグリジェント
イタリアの小説家,詩人。第2次世界大戦に医師として従軍したが,のち抵抗運動に身を投じ,戦後はその体験をもとにした小説を発表している。ネオレアリズモ作家の一人。主著『ビアッソリの残り火』 La brace di Biassoli (1956) ,『非合法活動』 Il clandestino (1962) ,『古き階段を通って』 Per le antiche scale (1972) 。

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