ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナイマン部」の意味・わかりやすい解説 ナイマン(乃蛮)部ナイマンぶNaiman 中国,遼朝の頃から 13世紀初めまで,モンゴル高原西部のイルティシュ川上流からアルタイ山脈にかけて遊牧した部族および国家の称。おそらくウイグル族の分派で,その文化を受容しており,ウイグル文字を使用していた。 11世紀頃には支配者層はネストリウス派キリスト教を信奉していた。台頭してきたチンギス・ハンの討伐を企てたが,構成部族間の結束が弱く,王一族も不和なため,1204年に逆に討滅され,王のタヤン・ハン (太陽汗)は死没。その子クチュルクは西方の西遼に逃れ,同国の王となり,モンゴル帝国に対抗したが,18年モンゴル帝国の派遣した将軍ジェベの攻撃で殺され,国も滅び,オゴデイ・ハン国の領土となった。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by