なさい

精選版 日本国語大辞典 「なさい」の意味・読み・例文・類語

なさい

(四段活用動詞「なさる」の命令形)
[一] 動詞「しろ」「せよ」の尊敬語
人情本仮名文章娘節用(1831‐34)後「お腹が立なら、どうでもなさい」
[二] 補助動詞として用いる。動詞の連用形をうけるもの、また「お」「ご」を冠した動詞連用形や名詞をうけるものがある。
歌舞伎男伊達初買曾我(1753)二「お安い事。お休みなさい」
[語誌](1)「なされ」の変化したものとして「なさる」の命令形とするが、「なさいませ」の下略とする考え方もある。近世中頃から現われる。
(2)江戸語では、「なさえ」「なせえ」になることが多い。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「なさい」の意味・読み・例文・類語

なさい

《動詞「なさる(ラ五)」の命令形》「しろ」「せよ」の意のやわらげた言い方。「自分の事は自分でなさい」「ほら、御覧なさい
[補説]「なさる」の本来の命令形「なされ」の音変化とも、「なさいませ」の略とも。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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