日本大百科全書(ニッポニカ) 「なんこ」の意味・わかりやすい解説
なんこ
石、木の実、貝、おはじきなどを手に握って、相手に数を言い当てさせ、当たれば相手にそれを与えるという遊び。ナンコ、ナゴ、ナンゴなどとよび、広く日本各地に行われる。何個の意に由来するともいわれる。関西ではお手玉のことを石ナゴとよんでいる。タケナンゴという遊びは、中国地方以東、関東北部まで知られている。25センチメートル内外の竹を、表皮のついたまま1~1.5センチメートルの幅に切って棒状にする。それを7、10、12本などの数にそろえる。これを投げ上げて、手の甲で受け、出た表裏の数を競って遊ぶ。これは、鹿児島地方でナンコとよぶ、箸(はし)を折って用いたり、また碁石などを用いた酒席の大人の遊びと同じ系列のものである。
[丸山久子]