にす

精選版 日本国語大辞典 「にす」の意味・読み・例文・類語

に‐・す

  1. 〘 連語 〙 ( 上代の打消の助動詞連用形「に」にサ変動詞「す」の付いたもの ) …ない。ず。
    1. [初出の実例]「そこゆゑに 皇子(みこ)宮人 行方(ゆくへ)知らずも 一云 さす竹の 皇子の宮人 ゆくへ知ら爾為(ニす)」(出典万葉集(8C後)二・一六七)

にすの補助注記

この「にす」が変化して打消の「ず」が生じたといわれる。


にす

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) にぶいこと。鈍なこと。薄弱なこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「目の出ねえのは、儞(うぬ)が腕の薄弱(ニス)所為(せゐ)だと」(出典:恋慕ながし(1898)〈小栗風葉二九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「にす」の意味・わかりやすい解説

ニス

「ワニス」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のにすの言及

【ワニス】より

…透明塗料のこと。俗にニスともいわれる。通常,透明塗料は塗膜になる主成分(塗膜形成主要素)と副成分(塗膜形成助要素)とを溶剤に溶解して作られ,顔料は含まない。…

※「にす」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む